西行法師の春を恋うる歌②

その後岡山県真庭郡新庄村念仏寺のホームページに陰暦>西暦変換スクリプトがあることがわかり、西行入寂の日を入れてみると、下記の結果が返ってきました。

旧暦(和暦)から西暦に変換(新庄村念仏寺)スクリプト:
http://www.can-chan.com/koyomi/qreki-seireki.html

上記変換スクリプトによると、西行入寂の文治6年陰暦2月16日は太陽暦1190年3月30日に当たり、種類にもよりますが、桜の花は咲き初めのころのようです。入寂の年の陰暦2月には閏月がないようです。

西行の春を恋うる歌5首(山歌集27連作より)

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なにとなく春になりぬと聞く日より心にかかるみ吉野の山

花にそむ心のいかで残りけむ 捨てはててきと思ふわが身に

白河の春の梢のうぐひすは 花の言葉を聞くここちする

仏には桜の花をたてまつれ わが後の世を人とぶらはば

ながむとて花にもいたくなれぬれば散る別れこそ悲しかりけれ

次いでながら、小倉百人一首にも桜の咲き初めより散り行くまでの歌が選ばれていますので、ご覧下さい。

権中納言匡房
073 高砂のおのへのさくら咲にけり とやまの霞みたゝすもあらなん

大僧正行尊
066 もろ共に哀とおもへ山さくら はなより外にしる人もなし

伊勢大輔
061 いにしへの奈良のみやこの八重桜 けふこゝのへに匂ひぬるかな

紀友則
033 久方の光のとけき春の日に しつ心なくはなの散らん

西園寺公経(入道前太政大臣)
096 花さそふあらしの庭の雪ならて ふり行ものはわか身成けり

小野小町
009 花の色はうつりにけりないたつらに わか身よにふるなかめせしまに

この記事へのコメント

2011年02月05日 09:35
おはようございます。
桜を題材にしての歌は、いろんな人が読まれてるんですね!
でも私が知ってるのは、「小野小町」の♪花の色はうつりににりにいたづらに…♪だけです。
前の日記にも書かれてましたが「西行法師」ははじめて耳にする名前です。「弘法大師(空海)」のことは、結構耳にしますが…。(習字を習っていたせいなのかも)「弘法も筆の誤り」なんて、一般的ですが…。
古の人は、いろんなことに興味を示し、いろんなことに長けていたんですね。それに、すごく行動的ですね。
いろいろ調べてみたくなり、軌跡もたどってみたいです。
2011年02月06日 04:58
じゅんちゃん、こんにちは。
書道の方で空海(弘法大師)は三筆(嵯峨天皇・空海・橘逸勢)の一人として有名ですね。
なお西行法師も平安後期の「かな」の能筆家として認められているようですね。
出光美術館にある「中務集」は、かなりの逸品のようです。歌人として和歌を書くのに重んじられていたのではないかと思います。